2008年06月06日

ザリガニ食う人

以前ザリガニを食べようとした話を書いたが、別に私はザリガニを食べなければならないほど困窮していたわけではなく、好きで食べようとしただけだ。
 子供の頃、貧しさゆえにザリガニを食べていた有名人といえば最近は麻生久美子さんを思い出す人が多いかもしれない。でも忘れちゃいけないのがボクシングの元ライト級の世界ランカー、坂本博之氏(以下敬称略)。活躍したのは90年代で、平成のKOキングと呼ばれたが、妙に昭和の香りの漂うボクサーだった。子供時代には家庭の貧窮から知人宅に預けられたが、まともに食事も与えられず、ザリガニやトカゲを食べて飢えをしのいだこともあるそうだ。その後、養護施設に預けられてようやくまともに食事が出来るようになった。ボクシングとの出会いはそこで観たTVだという。

無尽蔵のスタミナと驚異的なタフネスで、打たれてもひるむことなく、魂ごとぶつけるような強烈なフックを振り回しながら前進し続けるそのスタイルは、観る者に強い印象を与えた。大振りのフックは迫力満点で、空振りでも会場をわかせた。4度世界に挑戦し、いずれもタイトルには届かなかったが、特に3度目は対戦相手をKO寸前に追い込みながら、まぶたをカットしてストップされたことで惜しまれる試合。
4度目の挑戦は激戦として知られる畑山戦。畑山の勝利にケチをつける気はないが、当時絶頂期の畑山に対して、長年に渡る激戦を経た坂本に既に往年の勢いはなく、ファンとしては歯痒い思いをしたものだ。坂本は出身施設の子供たちの応援を受けてリングに上ったが、この試合では序盤から畠山のスピードのあるパンチを浴び続けた。それでも決して諦めることなく前進し続けたが、10ラウンドついに力尽きるようにリングに沈んでいった。
その生い立ちや、惜しくも世界タイトルに届かなかったことから悲運のボクサーとして語られることも多いが、坂本は施設の子供たちに世界タイトルを奪取してみせる以上のものを教えたように思う。
畑山戦の後も坂本はヘルニアの手術などを乗り越え、満身創痍になりながらも現役を続けたが、昨年ついに引退。
現在はトレーナーをしながら現役時代に設立した「こころの青空基金」の活動として、児童養護施設の子供の支援を続けている。資金面の援助だけでなく、養護施設を回って子供達にボクシングセッションを通じた心のケアを行ったり、講演をしたりと幅広く活躍中。NHKの教育福祉ネットワークで、その坂本の活動が紹介された。再放送は6月9日。
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2008年05月31日

アフリカ緑の革命

アフリカの「緑の革命」(※1)ってどうなんだろう。援助の現場にいる人達は善意でやっているのだと思うが、貧困撲滅の美名の下に富の収奪を目論んで、アフリカに群がる金の亡者達に知らず知らずの内に利用されているのではないかという気もする。
緑の革命が新聞では好意的に紹介されていたが、主導するのがロックフェラー財団にビル・ゲイツ財団とくれば、怪しいことこの上ない。どうせまたモンサント社(※2)あたりの多国籍企業が儲けて貧しいアフリカ人が借金漬けの奴隷にされ、後に荒廃した土地が残るだけじゃないのか?
・・・というのが妄想であって欲しい。

※1 緑の革命は1941年、ロックフェラー財団とメキシコ政府が共同で取り組んだ小麦の高収量品種開発が始まりといわれ、60年代にアジア地域で進められた。品種改良、化学肥料や農薬、水の多用により一時的に収量が大幅に増大したが、環境破壊や土地の疲弊を招き、結果的には収量の減少を招いた。また、農業機械の導入や土地の整備など農業にお金がかかるようになったため、却って貧富の格差を大きくしたという批判もある。

※2 ロックフェラーの支配する化学メーカー。アグリビジネス企業としても知られる。ラウンドアップと言う除草剤とそれに耐性のある遺伝子組み換え作物をセット販売したり、その遺伝子組み換え作物の種子が勝手に農家の畑に入りこんで生えてきたら、その農家を特許侵害で訴えて賠償金をふんだくったりと、えげつない商売で知られる。ベトナム戦争の時に使用された枯葉剤を開発したことでも有名。世界の種子支配、食糧支配を目論んでいる・・・かどうかは知らないが、世界の農業に多大な影響力を持つ、とっても恐い巨大企業であることは間違いない。
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2008年05月29日

船場吉兆廃業

偽装はそりゃいけません。使いまわしもいけません。
船場吉兆を擁護する気はないが、みんな本当に賞味期限や人が箸をつけたかどうかなんて、そんなに気にしてるのか?
私は賞味期限を何年過ぎようが、嗅いでみて平気そうなら食うし、パーティーで食べ物が余れば、恥ずかしくない場なら喜んで持って帰る。
唾液で病気がうつるのが恐いと言う人だって、居酒屋へ行けば複数の人の箸で突っつかれた料理を食うだろう。その場合は見ず知らずの人ではないから良いというのかもしれないが、初対面の人と食事をすることだってあるのではなかろうか。知人、友人だって知らない内に感染症に罹ってないとは限らない。バイキングに行ったって不特定多数の人の唾液が飛び散った料理を食っているはずだ。大体外食すれば多かれ少なかれ知らない人の唾液を口にするだろう。そこまで神経質になる意味が果たしてあるのだろうか。

手を付けていない食べ物を捨てるのがもったいないという感覚自体は間違っていないと思う。新しい料理ではなく、ユーズド価格で激安にして出せば、何かあっても自己責任だし、誰も騙さず騙されず、料理した人も食べた人も食べ物もみんなハッピーなんじゃないか?
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2008年05月11日

原発と先住民

原発と言えば、事故が起きた場合の危険性や放射性廃棄物の処理の問題ばかりが注目されがちだが、ウランを採掘する時点から既に環境汚染や健康被害を引き起こしている。多くの場合、被害者はその国家の中で辺境に追いやられた立場の弱い人々。
ナバホ族の場合 
インドの先住民の場合
チベット人の場合

原発推進派の偉い人が、採掘現場に引っ越して自分で掘って来るなら尊敬するが、自分は安全圏にいながら、こんな問題を抱えたままの原発を推進しようというのは、人として何か根本的に間違ってないか?
PCを使って電力を消費しながら言う私も人として間違っていますが。

原発をやめて、どういう未来があるのか。それは分からないが、少なくとも虐げられた人々を何度も殺し続ける未来より悪くなることはないんじゃなかろうか。

エコでピースな世界へ向けた提言を続ける田中優氏の話
未来に少し希望が持てるような気がした。
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2008年04月28日

カーボンオフセット

最近巷にも出回るようになった「カーボンオフセット」。
先頃ローソンもCO2オフセット運動を開始し、店頭でカーボンオフセットが出来るようになった。

前から何だかよく分からないと思っていたカーボンオフセットが、身近なものになってますます分からなくなった。
カーボンオフセットは「わしの出すCO2の排出量を減らしたるわ」と宣言した金持ちのAさんが、「やっぱ無理」という時に、「代わりに貧乏なBさんが木を植えるのに金出してやるから勘弁しろ」といった仕組。

ローソンはお客さんが店頭で買った排出権を日本政府の償却口座に移転するという。
環境負荷の高い製品を買った時に自動的に排出権の金額が上乗せされるのなら分かるけれど、単独で排出権だけ買って、誰の何を相殺したことになるんだろう。政府の尻拭いをしろということか?

環境gooの解説によれば、
「カーボンオフセットの対象事業としては、1) 植林などの森林保全事業、2) 太陽光などのクリーンエネルギー事業、3) 発展途上国における温室効果ガス排出削減のためのプロジェクトへの協力、などが考えられる。」
とのことで、さすがに反発の多そうな原発などはカーボンオフセットの対象にはなっていないようだ。買いたい人が買うのは止めないけど、CO2の排出を減らしたいなら余計な消費をしないのが一番だし、クリーンエネルギー開発や植林を支援したいなら、自分で納得のいく団体を調べて、直接そこにお金を出した方が早いんじゃなかろうか。

こっちはテレビ見た分だけCO2相殺という話。テレビ観る時間減らせ。

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2008年04月08日

タンポポを食う

tanpopo2.jpgtanpopo.jpg春!
野で食い物が調達できるシーズン到来。
昨日は狩猟採集デーにして、雨の降らない朝の内に食糧探しに出かけてきた。
野に出る前にまず図書館へ。調べてみると、その辺でみかける野草に結構食えるものがある。

いつの間にやら桜も殆どお仕舞い。土は緑で覆われていて食い物だらけだ。犬が糞をしそうな場所はなるべく避け、道端や土手のあちこちに生えているハコベとタンポポを引っこ抜いてきた。

ハコベとタンポポの葉と茎は油炒めに、タンポポの根っこは皮を向き、キンピラにしてみた。
・・・苦い。
2、3口ならその苦味を美味だと感じるが、大量にモサモサ食うものではないかもしれない。草のおかずばかり食べるのが辛くなって、主食の米も食べてしまった。
当初は、丸一日狩猟採集したものだけ食べるというのを目標にしていたのだが、次第に半日だけになり、今回は一食のおかずのみになってしまった。なし崩し的に敷居が下がっているな。
陸海空軍その他の戦力を保持しないという、どこかの国のようである。



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2008年03月28日

ECOカップ?

 日清の、カップヌードルの容器が、来月からポリスチレンから紙で出来た「ECOカップ」に変更されるそうだ。(
日清食品のニュースリリース)
実際のところは石油価格高騰を受けての変更なのだろうけれど、それを地球環境への配慮からと言ってしまうところが、商売上手。
「紙は「バイオマス」の一つで、燃焼時にCO2を発生しますが、木が生長する際にCO2を吸収するため、ライフサイクル全体でCO2が増加せず、地球に優しい資源です。」だそうな。

 日清は他にも詰め替え用のカップヌードル「リフィル」も販売している。環境に本気で取り組む企業というのをアピールしたいのだろうか。リフィルが出た時に、それならカップヌードルとして売る必要はないんじゃないかと思ったが、詰め替え用容器の販売や、うっかり環境という言葉に引っ掛かる消費者を狙ったものだったのだろう。ゴミが減るのはいいことだし、色々考えるなあと感心した。
でも今回の新容器をECOカップと言うのは、ちょっと行き過ぎのように思う。容器に持続可能な経営をしている森林からのパルプを使っているのならば、環境負荷が減ったと言えるのかもしれないが、紙の原料となるバージンパルプの多くに環境面での問題のあるものが含まれているからだ。

以下、紙原料の抱えている問題について、森林生態系に配慮した紙調達に関するNGO共同提言より引用

・・・
【オーストラリア、タスマニア】
タスマニアでは、樹齢数百年にもなるオールドグロス林を含む生態系豊かな温帯雨林という世界的に貴重な森林生態系が残されていますが、毎年22,000ha(山手線内の面積の3.5倍)もの天然林が伐採されています3)。用いられている主要な伐採方法は大規模な皆伐で、主に製紙用チップとして産出され、その約9割が日本に向けて輸出されています。こうした木材チップ用のオールドグロス林の破壊的な伐採は、オーストラリア国民の80%が反対しています。

【カナダ、ブリティッシュコロンビア州】
カナダでは、伐採対象の90%を原生林が占めており、伐採量の大部分は大規模な皆伐によるものです6)。カナダで最も伐採の進む地域のひとつであるブリティッシュコロンビア州では、皆伐や道路建設による土壌浸食や著しい水質汚染の被害を被っており、サケなどの生物や食物連鎖全体を脅かしています。また、100万人もの先住民族の多くが亜寒帯林や温帯林に住んでいますが、政府は先住民の土地権に対する主張を解決することなしに木材大企業に伐採認可を与えている例もあります。

インドネシア
インドネシアでは、スマトラの低地熱帯雨林が2005年以降すぐに消滅すると予想されています7)。同国の巨大な製紙産業は原料の多くを天然林の皆伐に依存しており、さらに4割の原料は違法伐採によるとの報告もされています。こうした破壊的な伐採によって、野生動物が生息地を奪われ、非木材林産物の収穫場所が減り、水資源が枯渇しているだけでなく、土地を奪われて生活手段さえも失った住民もいます。

・・・引用終わり

そもそも即席麺に使われる植物油脂には、熱帯林破壊の元凶のひとつであるパームオイルが使用されている。そんなことを言っていると何も食べられなくなってしまうので、私も時間がない時に即席麺を食べることはあるが、地球にやさしいなどと胸を張って食うようなものではなかろう。
今回の場合、どこの木を使った紙とも書いていないので、偽装にはならないのかもしれないが、環境貢献をアピールするなら、容器や油の原材料の生産過程にまでこだわって欲しい。
私は、チャルメラおじさんの方が出前一丁の坊やより好きなのだが、そこまで本気で取り組んでくれるのならば、出前一丁を選んじゃうよ。

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2008年03月20日

忘れてはいけないこと

許さないと叫ぶ野良犬の声を
踏み砕いて走る車輪の音がする
認めないと叫ぶ少女の声は細い
いなかったも同じ少女の声は細い
でも忘れてはいけないことが必ずある
口に出すことができない人生でも
忘れてはいけないことが必ずある
口に出すことができない人生でも

中島みゆき「忘れてはいけない」より

チベットサポートネットワークのサイトで武力弾圧に対する抗議デモや抗議文書送付の呼びかけを行っています。
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2008年03月18日

チベットの自由

10年以上前になるが、中国人の友人にチベット問題についての意見を尋ねると「チベットの自由?奴隷の自由ですよ」と言われたことがある。中国がチベット人を暗黒の農奴制から解放したというプロパガンダを信じ込んでいるようだった。

中国のチベットやウイグルでの弾圧の苛烈さや、自国民へのプロパガンダの徹底ぶりを思うと、独立宣言するインディアンの団体がいてもとりあえず放置しているアメリカが、ましな国のように思えてくる。どちらも色々エグイことをやっているのに変わりはないし、アメリカの方が中国よりやり方が洗練されているだけかもしれないが。

チベットの長い弾圧の歴史(亡命政府の見解)
中国政府の見解
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2008年03月09日

軍需産業と平和を共存させる方法

Democracy now!の記事によれば、軍需産業からの政治献金額では1位がヒラリークリントン、2位がマケイン、4位がオバマ。オバマ氏はイラク戦争に反対していたというが、個人的な資質がどうであれ、この調子では誰が大統領になったところで戦争は減りそうにない。イスラエル・ロビーに頭があがらないのも、誰も同じのようで、クリントン氏、オバマ氏ともに、先日の多数の市民に死傷者の出たイスラエルのガザ侵攻も支持していた。

 技術の進歩と、経済の発展と、エスタブリッシュメント達の豊かな生活と、貧民のかつかつの生活の維持のためには、どうしても巨大な軍需産業を維持しなければいけないというのなら、時々戦争を起こして開発した武器を消費し、色々なものをぶっ壊さなければやっていけないような社会構造になってしまっているのなら、もう仕方がない。個人的には少々生活レベルが落ちたって軍需産業を解体した方がいいんじゃないかと思うが、それが無理だと言うのなら、それならそれで、ありもしない敵をでっちあげ、無理な戦争を起こし続けなくてもいい方法もあるんじゃなかろうか。鉄腕アトムの「地上最大のロボット」という話を読んで、そんなことを考えた。最強のロボットとして作られたプルートが世界中の強いロボットに挑戦して倒していく話で、戦いの空しさなどが描かれているのだが、ロボットバトルものの魁として、アトムの中でも人気のある作品だ。

atom.gif
・・・で、軍産複合体の解体が出来ないというのなら、プルートみたいなロボットを各国が国の威信をかけて開発し、時々国別ロボット対抗戦でもやっとけばいいんじゃないだろうか。戦争と同様、資源を浪費出来るし、技術も発展する。大衆にとっては高揚感が得られて適度な暇つぶしにもなる。無人のロボットばかりでは軍が担っていた雇用を賄えないので、人が操縦するロボットバトルもやっておけばいい。勿論有人ロボには死に至る兵器は搭載せず、エアバックもつけて乗組員が死なないようにしておく。何ならその勝ち負けで資源の分配を決めてもいいし、技術の遅れた国にはハンデをあげればいい。本当の戦争に近付くが、勝ったり負けたりのゲームと割り切れば恨みっこなしだ。大儀なんかくっつけると泥沼になるから、純粋に祝祭としてやればいいのだ。
馬鹿馬鹿しいのは戦争と一緒だが、無駄に不幸な人を増やすよりはましだ。それで後は適当に宇宙開発でもやっとけば、大方の戦争の機能は代替できるような気がする。
posted by 激弱ブロガー at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする