当初の想定では一日分の食糧を狩猟採集で賄うつもりだったが、それだけで一日活動するエネルギーを得るのはえらく大変だ。自分に優しい私は一食分だけで勘弁してやることにした。
昆虫料理のサイトで紹介されていたジョロウグモに挑戦してみた。
普段はあまり気に留めなかったが、意識して探すと近所の雑木林には、卵を宿して丸々太ったジョロウグモがたくさん網を張っていた。
黄色と赤と黒の鮮やかなまだら模様は、とてもおいしそうには見えない。私はほんとにこんなのを食うんだろうかと一瞬ひるむが、気を取り直して捕獲。
ジョロウクモは飛びもしないし、動きもそれほど早くないので簡単につかまえられる。なるべく太ったやつを探して木の枝で巣から引き剥がし、5匹ほど袋の中に落とし入れた。
自分で獲った獲物の命を奪って食べると思うと、やはり厳粛な気持ちになる。なるべく苦しみを与えないよう、煮立った水にクモを落とすと一瞬で絶命。そのまま数十秒ゆで、塩胡椒をふって頂いた。
これで私が地獄に落ちてもクモは糸を垂らしてくれないだろう。
ジョロウグモの腹は、味も歯ざわりもプリプリした魚の卵のようで悪くない。しかし一匹一匹が小さいので、相当の数を捕獲しなければ満腹感を得るのは難しい。足と頭は硬くてにちゃにちゃと口の中に残るので、後で揚げて食べることにした。
ついでに拾ってきたスダジイと併せて充実のディナーになった。腹は全然充実しなかったが、心が満たされればいいのだ。
ジョロウグモ有難う。


