映画を通常料金で観たのは何年ぶりだろう。でも1700円払う価値のある映画だった。
倒壊するWTOを気にも留めずいつも通り絵に没入するミリキタニ
路上で暮らしていても
グランドマスターアーティストと自称するミリキタニ
自分の絵を
マスターピースと自賛するミリキタニ
他人の絵をコマーシャルアートとこきおろすミリキタニ
80歳とは思えない動きで
空手の型を見せ自慢げに笑みを浮かべるミリキタニ
居候しててもいばりん坊のミリキタニ
そんなミリキタニ氏の魅力がいっぱい。
ニューヨークの路上でホームレス画家として生活していた誇り高き爺さんミリキタニ氏のドキュメンタリー。
ミリキタニ氏はアメリカ生まれの
広島育ち。軍国主義の日本を逃れ、アーティストになるために米国に渡ったが、米国籍を持ちながら、収用所に強制収用された。広島に残った家族は原爆で殺された。
アメリカ政府への怒りから、ミリキタニ氏はアメリカの市民権、社会
保障を拒否し続ける。
しかし映画を
撮影するリンダは、赤の他人の彼のために奔走する。映画の前半では猜疑心と怒りを宿していた彼の目が、リンダを通じて人々の温もりに触れ、優しく変わっていくのがはっきり分かった。人はただ、誰かに自分の悲しみを分かってもらいたい、誰かから認められたいものなのだなと思う。収容所を訪れ、帰りのバスで「もう怒りはない」と呟くミリキタニ氏が印象的だ。
映画ではミリキタニ氏の映像に重ねて911以降のアラブ系アメリカ人への迫害のニュースが流される。人の世は今も変わることがなく、ミリキタニ氏の悲劇は繰り返される。
それでもミリキタニ氏の人生の終盤に安らぎと幸福が訪れた奇跡を観て、この世界にも希望を持てるような気がした。
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posted by 激弱ブロガー at 01:04|
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