2008年02月11日

ラコタ族独立!?

アメリカ西部に居住するインディアン、ラコタ族がアメリカからの独立を宣言したという。(AFPBBニュースの記事)と言っても昨年末の話。主要なメディアでは報道されてないので最近まで知らなかった。

 10年ほど前、ラコタ族の一支族でもあるブラックフット族の居留地を訪れたことがある。居留地内を車で移動する時に「最貧困地区だ」と教えられた住居郡は粗末なバラック小屋だった。また、居留地内で発ガン率が異常に高いので、「政府が秘密裏に有害廃棄物を埋めたのではないか」と調査をしている女医もいた。高い失業率、貧困率、自殺率、核実験場や核廃棄物の処分場の存在など、多くのインディアン居留地が抱える問題についても一応知ってはいた。しかし、その時にお世話になったのは比較的裕福な人達だったので、恥ずかしながら彼らの惨状に実感を持つことはなく、ただその地の雄大な景色や動物との出会いを楽しんだだけだった。

Lakota republic」のサイトに出ていたラコタ族居留地の諸々のデータを見ると、一体どこの国の話だと驚かされる。
 例えば・・・
・ラコタ族男性の平均寿命は44歳以下(世界最短!)
・乳幼児死亡率はアメリカの平均の300%以上
・10代の自殺率はアメリカの平均の150%
・居留地の成人の半数以上が(ドラッグ、アルコールの)依存症
・インディアンの子供の投獄率は白人より40%高い
・サウスダコタ州では州の囚人の21%がインディアン
・ラコタ居留地の結核率はアメリカの平均の8倍、子宮頸癌は5倍、糖尿病は8倍
・年間の収入の中央値はおよそ2600$〜3500$
・ラコタ族の97%が貧困ライン以下
・1/3の家には上水、下水がなく、40%は電気がない。
・60%の家には電話がない。
・1件の家の居住者は平均17人と推定されている(部屋は2〜3部屋)。
・失業率は85%以上。
・ラコタ語を話せるラコタ族は14%だけで、その平均年齢は65歳。

同族の多くを虐殺された挙句、狭く不毛な居留地に押し込められ、現在なお貧困に喘ぐインディアンが、ついにから侵略者どもの国から独立!胸躍るようなニュースじゃありませんか。そうでもないですか?

しかし独立とは言っても、どうも居留地住民が選んだ代表や、連邦政府が公式に認めたラコタ族の政府ではなく、活動団体のひとつ自由ラコタ代表団がそういう主張をしているという話のようだ。この運動を率いている俳優・活動家のラッセル・ミーンズは、現在の部族政府を痛烈に批判している。しかし彼らの団体自身、どの程度居留地の住民からの支持を受けているのか、情報が少なくてよく分からないが、決して多数派ではなさそうだ。しかも自由ラコタ代表団は独立宣言後すぐに分裂し、サイトもLakota republicとLakota Oyateの二つが出来てしまった。こちらのサイトでその後の経緯のニュースを詳しく追っている。

というわけで先行きに不安はあるが、今後の動きに注目したい。先日はミーンズがラコタ共和国の風力発電計画を発表したという(Rapid city journalの記事)。まずはエネルギーから地域で賄っていくことを考えているようだ。
発表の聴衆だったスー族居留地の女性の言葉から
「最初はこの疑問を持っていたが、今は新しい国、風力発電計画に賛同している。いつも何もせず、何かが起きるのを待っているのではなく、何かをしなければならない。」

彼らの運動が、今度こそ多くの人々の血が流されることなしに、本当に影響力のあるものになることを願っている。

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posted by 激弱ブロガー at 01:37| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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