日清の、カップヌードルの容器が、来月からポリスチレンから紙で出来た「ECOカップ」に変更されるそうだ。
(
日清食品のニュースリリース)実際のところは石油価格高騰を受けての変更なのだろうけれど、それを地球環境への配慮からと言ってしまうところが、商売上手。
「紙は「バイオマス」の一つで、燃焼時にCO2を発生しますが、木が生長する際にCO2を吸収するため、ライフサイクル全体でCO2が増加せず、地球に優しい資源です。」だそうな。
日清は他にも詰め替え用のカップヌードル「リフィル」も販売している。環境に本気で取り組む企業というのをアピールしたいのだろうか。リフィルが出た時に、それならカップヌードルとして売る必要はないんじゃないかと思ったが、詰め替え用容器の販売や、うっかり環境という言葉に引っ掛かる消費者を狙ったものだったのだろう。ゴミが減るのはいいことだし、色々考えるなあと感心した。
でも今回の新容器をECOカップと言うのは、ちょっと行き過ぎのように思う。容器に持続可能な経営をしている森林からのパルプを使っているのならば、環境負荷が減ったと言えるのかもしれないが、紙の
原料となるバージンパルプの多くに環境面での問題のあるものが含まれているからだ。
以下、紙原料の抱えている問題について、
森林生態系に配慮した紙調達に関するNGO共同提言より引用
・・・
【オーストラリア、タスマニア】
タスマニアでは、樹齢数百年にもなるオールド
グロス林を含む生態系豊かな温帯雨林という世界的に貴重な森林生態系が残されていますが、毎年22,000ha(山手線内の面積の3.5倍)もの天然林が伐採されています3)。用いられている主要な伐採方法は大規模な皆伐で、主に製紙用チップとして産出され、その約9割が日本に向けて輸出されています。こうした
木材チップ用のオールドグロス林の破壊的な伐採は、オーストラリア国民の80%が反対しています。
【カナダ、ブリティッシュコロンビア州】
カナダでは、伐採対象の90%を原生林が占めており、伐採量の大部分は大規模な皆伐によるものです6)。カナダで最も伐採の進む地域のひとつであるブリティッシュコロンビア州では、皆伐や道路建設による土壌浸食や著しい水質汚染の被害を被っており、サケなどの生物や食物連鎖全体を脅かしています。また、100万人もの先住民族の多くが亜寒帯林や温帯林に住んでいますが、政府は先住民の
土地権に対する主張を解決することなしに木材
大企業に伐採認可を与えている例もあります。
【
インドネシア】
インドネシアでは、スマトラの低地熱帯雨林が2005年以降すぐに消滅すると予想されています7)。同国の巨大な製紙産業は原料の多くを天然林の皆伐に依存しており、さらに4割の原料は違法伐採によるとの報告もされています。こうした破壊的な伐採によって、野生動物が生息地を奪われ、非木材林産物の収穫場所が減り、水資源が枯渇しているだけでなく、土地を奪われて生活手段さえも失った住民もいます。
・・・引用終わり
そもそも即席麺に使われる植物油脂には、熱帯林破壊の元凶のひとつである
パームオイルが使用されている。そんなことを言っていると何も食べられなくなってしまうので、私も時間がない時に即席麺を
食べることはあるが、地球に
やさしいなどと胸を張って食うようなものではなかろう。
今回の場合、どこの木を使った紙とも書いていないので、偽装にはならないのかもしれないが、環境貢献をアピールするなら、容器や油の原材料の
生産過程にまでこだわって欲しい。
私は、チャルメラおじさんの方が出前一丁の坊やより好きなのだが、そこまで本気で取り組んでくれるのならば、出前一丁を選んじゃうよ。
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posted by 激弱ブロガー at 14:26|
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